隣の病室には、点滴やカテーテルを自分で抜いてしまうので、手に靴下を被せて包帯でベッドに手をくくりつけられているお婆さんがいます。
今日は朝からずっと言葉になっていない声が廊下に響いていて…
車椅子で通りかかった時に、呂律の回らない声が『おねいさん(またはおにいさん)』と呼んだ気がしました。
私の方を見てはいません。目も開いていないように見えました。
誰かを呼んでいるのか、何かを伝えたいのか…
胸を締め付けられるような気がしました。
私も、いつか老いていく。
顔も、髪も、四肢も、いずれは朽ちるもの。
その時に、私もお婆さん達のようになるのでしょう。
…知らない人と同じ部屋で寝るのは、確かに私にとってかなりのストレスになっています。
だけど、毎食きちんと食べられて、もう自分でトイレにも行けるんです。
こんなことで弱音を吐いていたら、避難所に居る方に怒られてしまう!
…後2ヶ月。
がんばるよおねいたん。
アーッ、また隣のお婆さんがトイレがないって叫びだしたよ!
看護婦さんキテー;ω;